『世界でひとつのプレイブック』|ネタバレあらすじ・感想|22歳のアカデミー女優ジェニファー・ローレンス

洋画

公開 2013年 アメリカ

監督 デヴィッド・O・ラッセル

出演 ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロ、ジャッキー・ウィーヴァー、クリス・タッカー、アヌパム・カー、ジョン・オーティス、シェー・ウィガム、ジュリア・スタイルズ、ポール・ハーマン、ダッシュ・ミホク、ブレア・ビー 他

「EXCELSIOR(より高く)!」

いやあ名作ですねー。
ジェニファー・ローレンス良すぎた。

カットニス・エヴァディーンこと当時売れっ子真っ只中のジェニファー・ローレンスと、ハングオーバーことこれまた当時売れっ子真っ只中のブラッドリー・クーパーのW主演による恋愛映画。

監督は2010年のアカデミー作品賞を受賞した「ザ・ファイター」のデヴィッド・O・ラッセル。ちなみに本作でもジェニファー・ローレンスが主演女優賞を獲ってます。当時のジェニファー、なんと22歳。受賞者で史上2番目に若いらしいです。

以下、あらすじと感想。今回はネタバレ軽めですが、未見の人は注意。

あらすじ

教師のパット(ブラッドリー・クーパー)は妻(も教師)の浮気現場を目撃し浮気相手(も教師)をボコボコにしたので精神病院に入れられていた。もともと双極性障害(躁うつ病)持ちだったっぽい。なお浮気現場で流れていた曲を聴くとキレる。幻聴もある。

裁判所のごり押しで退院できたけど仕事も家も失くなっててがっくり。父親(ロバート・デ・ニーロ)は仕事辞めてノミ屋になってるし。
妻であるニッキ(ブレア・ビー)と自分はまだ愛し合ってると言い張るパットは、なんとかヨリを戻そうと夫婦共通の友人であるロニー(ジョン・オーティス)のもとへ。そしたら夕食に誘われる。真人間への第一歩。ちなみにロニーの奥さんのヴェロニカ役の人はジュリア・スタイルズ。ジェイソン・ボーンシリーズのヒロインである。しかも役名は『ニッキー』。

自分らしく、ということでジャージで夕食に行ったら少し引かれる。
そしてここでとうとうヴェロニカの妹・ティファニー(ジェニファー・ローレンス)が登場!
かわいい!
「美人だね」「どうも」「本当だ」「疑ってないわ」という会話を繰り広げる。
ティファニーの旦那さんは最近亡くなったらしい。で仕事もクビに。
彼女が夕食の途中で機嫌を損ね、途中で帰ると言い出したので、なぜかパットが家まで送ることに。
家の前で「私の部屋は離れだから親は入ってこない。アメフトが大嫌いだから電気を消してセックスしましょう」と言われるパットだが、「結婚してるからなあ(困惑)」と断ってしまう。「私も」とティファニー。そしてパットに抱きついたのちビンタ。
てか、アメリカ人て電気つけてするのがデフォルトなんですか?

以来、朝ゴミ袋を着て走る時に(何してんの?)ティファニーに遭遇するようになるパット。
ある時ティファニーから、ニッキに手紙を渡そうか?という提案を受けるパット。どうしてもヨリを戻したいパットは二つ返事で話に乗るが、ティファニーの提案には条件があった。

それは踊ることだった。音楽の続く限り。

感想

これは2013年(12年前!?)にアメーバブログで書いた記事の再掲なんだけど、普通に今(2025年)でもジェニファー・ローレンス史上一番好き。やっぱアカデミー賞獲っただけある。

とにもかくにも旦那が死んだショックで会社中の男(11人)と寝てクビになったアバズレ未亡人っていう役を途方もなく見事に演じていた。ティファニー役にはアン・ハサウェイアンジェリーナ・ジョリー、エリザベス・バンクス、キルスティン・ダンスト、ブレイク・ライヴリー、ルーニー・マーラ、レイチェル・マクアダムズ等が検討されていたみたいだけど、正直他の誰にも彼女ほどのティファニーは演じられなかったと思っている。私的に。ただズーイー・デシャネルも検討されていたようで、彼女ならあるいは…おっと誰か来たようだ。

ショックで男と寝まくっちゃう感じとか、朝パットを追いかけ回す感じとか、最初のレストランのデートでキレる感じ(crazyの言い方)とか、ラストシーンで泣く感じとか、あのネックレスとか、

もうすべてが素晴らしかった。
ジェニファー・ローレンスにポケモンノーベル賞あげたい。

いやでももちろんブラッドリー・クーパーもデ・ニーロもよかったですよ。ブラッドリー・クーパーはイケメンですな。パット役もまた彼にしか務まらなかった。

デ・ニーロは父親の役で、イーグルスのファン。息子と観戦すると勝てるとゲンを担いだりする人なんですが、「ゲン担ぎは口実だ。本当はお前と時間を過ごしたかった」っていうシーン。卑怯でしたな。クズっぽい人が本当はいい人なの本当ずるい。でも、パットがもめ事を起こした日にイーグルスが大敗した時「お前のせいだ」つってガチギレするところを含めての様式美でもある。
ちなみに、運を持っていたのはパットでもデ・ニーロでもなくティファニー&パットであることを、終盤でキレ気味にティファニーちゃんが説明してくれます(このシーンのジェニファー・ローレンスも良かった)。

あとここ20年くらいずっとなんか太った?と言われ続けていることで有名なクリス・タッカーも、パットの精神病院での友達・ダニー役で出てます。

この映画の何が素晴らしいって、ラストシーンよ。一応書くけど、観てない人は先に観たほうがいいですよ。マジで。

「一人にして」

「待てよ」

「もう一通ある」

「何よ 自分で渡せば?」

「僕と絶交していいから 読んで」

「バカみたい」

「読んでくれ」

「“ティファニーへ”(…!)」
(手紙を読み始めるティファニー。ここの表情たまらん)

「“手紙は君が書いた”」
(上目遣いでパットをちらちら見るティファニー。たまらん)

「“僕のためにクレージーな…”」

(パットが遮って)“クレージーな代筆をしたんだね”」

「ありがとう 愛してるよ」

(うるうるティファニー。可愛過ぎてつらい)

「“出会ったときからだ”」

「“過去に とらわれて 気づくのが遅れてごめん”」

「“パットより”」

「1週間前に書いた」

「そんな前に?」

「そうだ」

「1週間も知らん顔を?」

「ロマンチックだろ」

「愛してる?」

「心から」

(字幕には出ないけどティファニーが「OK」と言ってパットにキス)

あーいいなあ。
これ打つためにもう一回観てたんだけど何回観てもいいわ。
ティファニーが笑わないのがいい。半信半疑ですみたいな。
そんなティファニーもエンディング直前でパットと笑顔でキスしてます。ほんとに微笑ましい。

SILVER LINING

原題である『SILVER LININGS PLAYBOOK』のSILVER LININGとは、太陽の光を受けて白く輝いている縁の部分という意味だそうで、

どんな雲も裏は銀色に光っている。すなわち、どんな絶望の中にも必ず希望はある

という意味があるそうです。
うーん、表現がカッコ良すぎる。

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